下川町地域共育ビジョン-子どもが誰ひとり取り残されず、全体が大きな家のような教育のまち-

【開催報告】2/25~3/2 2024年春期インターンシップ体験日記

2024/03/31実施報告

2024年2月25日〜3月2日の7日間、下川町教育委員会のインターンシップに参加しました。インターンシップでは、下川町の中学校と高校をフィールドに生徒の居場所づくりやセンパイ進路トークを行いました。

ここでは、期間中に撮影した写真を交えながら7日間の様子を紹介します。

<インターンシップ参加者>

黒田峻平/くろちゃん     (北海道大学   農学部    4年)【左】
中多花穂/かほちゃん (北海道教育大学旭川校    教育発達専攻 3年) 【中央】
柳本そら/そらちゃん   (北海道教育大学旭川校    生活・技術教育専攻 2年)【右】

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【1日目】2月25日(日)

14:00集合「オリエンテーション」

参加者3人が集合し、まずは自己紹介と、インターンシップにおける各自の目標を発表しあいました。各自の目標は以下のとおりです。

くろだ「下川の中高生が求めているものを知る。卒業後町を出る人が多いことが課題と言われているが、中高生の意見考えを知りたい」
なかた「自分が子どもたちとどのように関わっていきたいか、知る!」
やなぎもと「地域共育に関わり自分ができることを見つける。今の子どもたちが求める居場所。進路を描く未来から教員視点で考える」

目標の提示後、下川町内を車にて案内してもらいました。町案内では、まず教育現場である小学校・中学校・高校を巡りました。小学校と中学校ではバイオマスボイラーによって熱供給がされています。そして熱源は町の木材由来の木材チップです。このような町の特性を活かした動きもみることができました。各学校の他には、観光地である万里の長城を訪問したり、町の商品である手延べうどんトマトジュースの紹介を受けたりし、下川町について幅広く知ることができました。

町内案内後、下川町教育委員会教育コーディネーターである本間さんからは、下川町でおこなわれている「地域共育」の取り組みについてお話を頂きました。地域共育ビジョンを策定したり、ビジョンを元に、小中高校でおこなわれたりしている具体的な活動、また社会教育で実施している事業についても知ることが出来ました。特に、本インターンシップの主な活動の1つである「居場所づくり」についてお聞きしました。放課後に子どもたちの過ごす場所が少なかったり、10代後半~20代が町外に転出することが多い中でロールモデルとなる身近な先輩が少なかったりすることから、下川町では、10代のための居場所づくりを検討、実験を重ねているそうです。ねらいについても紹介いただきました。それは「①安心していられる場所」「②出会いと挑戦の場」です。2日目と4日目に実施した居場所づくりは、この目標の一端を担うこととなります。私たちは居場所作りを行う上で、これらの目標を意識しながら実践しました(詳しくは各日程の記事を参照)。

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【2日目】2月26日(月)

9:30 「下川小学校6年生 議会発表の見学」

2日目は小学校の総合的な学習の時間の成果を元に議会へ提言を行う「議会発表」の見学から始まりました。

議会発表には下川小学校の児童はもちろん、町長、教育長、議長をはじめ、活動に協力された町民の皆さんが参加しており、多様な方が教育に携わっている様子をみることができました。議会発表の内容は「ヒグマ対策講習会」「公園のリニューアル」「ごみひろい活動」「自転車ツアー」「トマトソフトクリーム」「トマト試飲+ボードゲーム大会の実践」の6つでした。児童は発表を作るにあたって地域の方々からアドバイスをもらってブラッシュアップしていった様子でした。また質疑応答の様子からも、子ども達が地域の方々との関わりを元に、提案内容を工夫しまとめてきたと感じました。

12:00 昼食

昼食は「ケータのケータリング」さんのお弁当をいただきました。地域の食材をふんだんに使い、彩り豊かなお弁当はとてもおいしかったです。



13:00「居場所づくりの準備」

午後は下川中学校で居場所づくりを行いました。居場所づくりでの内容は、事前にインターンシップ生に任されていたので、下川町に来る前から話し合い、「好きなものを語る会」をすることを決めていました。昼食中、簡単に内容を確認し合った後、中学校へ向かいました。

中学校では、生徒に参加を呼びかけるために、お昼の校内放送での宣伝や、3学年の各教室を回った宣伝も行いました。また、会場になる図書室のセッティングと、POPの作成を行いました。

14:30「居場所づくり➀@下川中学校図書館」

居場所づくりには1〜3年生の21名の生徒さんが参加しました。各々の趣味や休日の過ごし方などを付箋に書いて模造紙に貼り、付箋から話題を膨らませておしゃべりをしました。内容はアニメや漫画、好きなVtuberの話など多岐にわたり、各々の「好き」を披露しあいました。

たくさんの中学生に参加をしてもらうことが出来ましたが、私たちの想定より人数が来たこともあり、「もっとこうできた」という反省点が多々ありました。例えばその場を進行することに精一杯になってしまい、「学年が異なる数十人の中学生が集まる」という場のポテンシャルを十分に発揮できなかったように思います。今回出た反省点を活かし、2回目の居場所づくりにつなげていくこととなります。

反省会で出し合った改善点は以下のとおりです。

・タイムスケジュールを決めておらず、中だるみしてしまった。
・大学生3人の役割分担が明確でなかった。
・目標やゴールを決めておらず、何となく終わってしまった。

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【3日目】2月27(火)/ ゆき

9:30「冬の森ツアー」

 市街地から車で15分ほどの、五味温泉近くの森を、2時間ほどかけてガイドの藤原さんに案内していただきました。自分が森に入ったのは小学校の林間学校以来だったので、大学生になった今スノーシューをはいてストックをもって野生動物が生きている静かな森に入るのはとても貴重な経験でした。

 下川町の子どもたちはこども園から森林環境教育というカリキュラムの中で森の中での活動をたくさん経験し、日頃からも自然と共に過ごす時間が多いという点でとても素敵だと感じました。幼い頃から学校にこもらず身近にある大きな自然に触れて育つということは、自然の中で豊かな感性が育まれていくチャンスが多くあることにつながると思います。また、森と共に生きていく機会を確保している大人の協力も重要であると感じました。継続的な森林環境教育は、町民と森の物理的・精神的な距離の近さのもとで成立し、教育を支える地域と大人の協力があってこそのカリキュラムだと知ることができました。

13:00「センパイ進路トークブラッシュアップ」

 センパイ進路トークとは、教育委員会が行っている、町内の中高生に向けて、大学生から社会人までいろんな大人が進路を決めてきたプロセスや想いを紙芝居形式で語る取り組みです。作ってきたパワーポイントを大学生同士で発表し合い、改善点や良かったところを話し合いながら作り変えたり直したりする時間でした。インターン生それぞれの進路選択で悩んだことやどうして今の場所にいるのか、これからの進路についての考えを話します。また、それを整理することは大学生にとっても学びになります。同じくらいの年齢・同じ大学でも中高で考えてきたことやいままで育ってきた環境が違うので、自分以外の世界を知ることができました。

15:30「下川商業高校 センパイ進路トーク(放課後 / 有志の参加)」

 下川商業高校1・2年生を対象に放課後センパイ進路トークを行い、3人の高校生が参加してくれました。

まずは3人がそれぞれに紙芝居を発表し、その後フリートークで、高校生の進路の相談を聞いてみんなで話したりする時間をもちました。新学年が近づき、3年生になる生徒もいたので、進路決定を悩んでいる時期でもあり、生徒それぞれの中にやりたいこと・できること・好きなこと・やってみたいことなどの狭間で揺れている様子がありました。その高校生の葛藤に対して何かアドバイスや話をすることは難しい面もありますが、大学生という立場だからこそ渡せる言葉やアドバイスもあると思います。

 先生に言えなかったけど…親に反対されているけど…のように、普段の進路相談では言えないことをさらけ出せるような、少しでも子どもたちの背中を押してあげて進路が見えてくるような、そんな時間にすることが大学生の役目だと思いました。

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【4日目】2月28(水)/ はれ

9:30 「下川中学校 センパイ進路トーク・居場所づくり準備」

 中学校の先生から頂いた資料を読んだり生徒のグループを確認したり、具体的な流れ等を打ち合わせしました。具体的な打ち合わせの内容は、貴重なキャリア教育の機会を頂いて、実際の現場で話をするという時間は、大学生としてもとてもいい経験になりました。

11:00 「下川中学校 センパイ進路トーク(総合的な学習の時間 / 1年生)」

 中学校での進路トークは、4時間目に授業の時間をいただいてグループになった生徒に対してお話をする形式です。自分の進路選択についてや今の自分についてを話したうえで、生徒に何を大切にしてほしいか、やっておいてよかったこと等、自分の中高時代を交えながら話していきます。子どもたちから進路や勉強についての質問や気になることを聞き、アドバイスや自分の経験などを話す機会の中で、自分が大切にしていることを再発見できたり自分の思考も整理できて大学生のためにもなる機会でした。

 また、5時間目で下川町のキャリア教育で子どもたちが使用しているMIRAI’S NOTEを使って、子どもたちが自分の将来についてやりたいこととそれに向けて頑張ることを発表する時間でした。「サッカー選手になってプレーで恩返ししたい」「美容師になって下川町で美容室をやりたい」「将来の具体的な職は決まっていないけれど、ポジティブで頼られる大人になりたい」「大人になっても動物を愛していたい」「飲食店を下川でや開きたい」「歴史に関わる仕事をしたい」「エンジニアになって困っている人のためになるものを開発したい」など、とても素敵なビジョンを聞くことができました。授業以外でも給食や体育を一緒に過ごし、中学生と関わりながら小規模校の雰囲気も知ることができました。


15:00 「居場所づくり準備」

 一回目の居場所づくりがあまりうまくいかなかったことを受けて、流れや役職、タイムキープを細かく計画して臨みました。

《3人の役割分担》

・くろだ→ゲームの進行
・なかた→最初の挨拶と説明
・やなぎもと→最後のまとめとあいさつ

《流れ》

5分 初めの説明
40分 ワードあてゲーム
40分 中学生にとっての居場所とは?のファシリテーション(付箋に書いて模造紙に貼っていく方法)
5分 全班での共有・まとめ

大学生とゲームをして楽しい雰囲気をつくり、その後居場所について中学生がどう思っているかを聞いてみたいという流れで計画しました。今回の居場所づくりは、目的達成のためのワークショップ的な位置づけにはなりましたが、子どもたちが楽しく90分取り組めるような工夫と大学生の計画がとても重要だと思いました。

15:30 「居場所づくり➁@下川中学校図書館」

 今回の居場所づくりは「10代の居場所づくりを町として進めていく上で中学生のニーズを把握すること」を目的にしました。ニーズとして知りたい事として、➀中学生の放課後の過ごし方➁中学生が部活動や習い事以外にやってみたいことはなにかについて知ることを重視し、簡単なゲームの後に「居場所について中学生の意見を教えてほしい」という時間を設けて居場所について話しました。

 子どもたちはそれぞれに「下川にこんな場所が欲しい!」「こんな物が欲しい!」「こんなのがあったらいい!」という意見がしっかりとあり、次々に意見が出されていきました。子どもたちからの意見をうまくまとめるのは、大学生の腕次第だと思いながら進めました。 子どもたちとの交流を通して好きなものを知れたり、ゲームしてたくさん笑って、居場所について考えたこの素敵な居場所の時間が継続されれば良いなと思います。


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【5日目】2月29(木)/ はれ

「お休みの日」

 この日は一日お休み!午前中はそれぞれカフェ巡りをしたり,まち歩きを楽しんだりゆったりとした時間を楽しみました。午後からは3人一緒に「ケータのケータリング」にお邪魔して,とても雰囲気の良い2階の古着屋さん「Grate Inc」を見せてもらいながら,お買い物と会話を楽しみました。店主の啓太さんはとっても優しくてお話も面白く,時間があっという間に過ぎて気づいたら4時間も話しこんでいました!全員お気に入りのお洋服にも出会うことができ,素敵な買い物もできました。啓太さんと会話を楽しみながら素敵な古着にも出会いたい方は是非,行ってみてください!

 そして、外に出ると真っ暗!お腹も空いてきたところで、下川で人気の居酒屋さん「ゆうずる亭」へ向かいました。すると,教育委員会の方もそこで偶然ご飯を食べていました。一緒にお話ししながら、おいしいご飯とクラフトコーラでお腹も心も満たされた、とても素敵な夜の時間でした。


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【6日目】3月1(金)/ はれ

9:00「下川の人ツアー」

 午前中はこの記事を作成し、午後から大石さんの「下川の人ツアー」を体験しました。まず、お昼ご飯を食べに「モレーナ」というカレー屋さんに。お店に入る際に、まずはお店の看板ワンちゃんの「マリオ」がお出迎えしてくれました。人懐っこくてとっても可愛い。そして店主の栗岩英彦さんが作る本場インドで教えてもらったカレーは、沢山のスパイスが香る、今まで食べたことのないクセになるようなとってもおいしいカレーでした。お店の中も、栗岩さんが世界を旅した記録や、その中で書いたとっても素敵な絵が飾られており、時間を忘れて夢中になってしまいます。

 そして次に,新聞記者でどさんこ馬の「ハナちゃん」を飼っている小峰さんにお会いしました。ハナちゃんに乗せてもらったり、調馬索に挑戦しました。調馬索はとても難しくて、強い気持ちがないと、不安な気持ちなどはハナちゃんにすぐ伝わってしまい、すぐ言うことを聞いてくれなくなってしまいます。この体験を通して、動物や人とのコミュニケーションをとる上でとても大切なものもハナちゃんから教えてもらうことができました。

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【7日目】3月2(土)/ はれ

9:30 「インターンシップ全体振り返り」

冒頭は、まだまとめきれていないレポートや居場所づくりの報告書を書く時間でした。後半は、「初日に立てた目標に対して、自己評価10点満点中何点?その点数のココロは?」「インターンを経て持ち帰る学び、新たな探究の問いは何ですか?」という2つの質問について、それぞれ発表しました。互いに、この1週間でみた仲間の姿の良い所をフィードバックし合い、教育委員会のスタッフの方からもコメントを頂きました。

インターンシップの振り返り

➀1週間の学びと気づき
➁下川町の共育のココがスゴイ
③下川町共育インターンのおすすめポイント

<黒田峻平>

➀1週間の学びと気づき

下川町で行われている教育の特徴は2点挙げられると思います。第一に多様な主体が教育に参画していることです。本インターンシップでは、教員に限らない主体が参画している様子をみることができました。町づくり(地域づくり)に貢献する方法は様々ですが、下川町では「生徒の探求をサポートする」という形式で地域に関わる方法もあるのだと知ることができました。

第二に教育ビジョンです。下川町では一貫したビジョンをもって教育が行われています。ゆえにその年によってやっていることが大幅に変わってしまうという現象が防げている上に、計画性があることによりより大胆なこともできる地域となっているのではないかと考えました。しかし、教員の方や教育委員会の方からは「入ってくる先生によって熱量が違う」という声も聞かれ、教員の異動が現場に与える影響は大きいことがうかがえました。

➁下川町の共育のココがスゴイ

多様な主体が共育に参画していることです。農業や畜産業といった基幹産業だけではなく、観光業やNPOといった様々な産業の従事者が共育に参画しています。その結果として生徒は地域の基幹産業について知ることはもちろん、地域内に様々な仕事が存在していることを知ることができると考えられます。さらに、共育には都市からの移住者の方も携わっており、個性豊かな人材が共育に携わっている様子がみられます。

③下川町共育インターンのおすすめポイント

2点あります。1点目は下川町の魅力を体験できることです。下川町には「人が温かい」「食事がおいしい」といった魅力があります。本インターンシップでは、教育の担い手となっている方のお話しを伺うことや、飲食店でお店の方や町民の方とお話しすることで、人の温かさを知ることができます。さらに、町内にある飲食店の多くに行くことができるので、食事の豊かさも体験することができます。

2点目は下川町の教育現場で、実践活動ができることです。本インターンシップでは、「居場所づくり」と「キャリア教育」に関わることができます。どのような活動かはインターンシップに参加しなくてもうかがい知ることができますが、それだけでは現場で起こる課題を体験することができません。本インターンシップに参加することで、例えば「居場所作り」といった複雑な課題について、現場レベルの実践活動ができます。その体験が地域における教育について考える大きなきっかけとなると思います。


<中多花穂>

➀1週間の学びと気づき

 この一週間で,下川町が教育にとても力を入れていること,そして自分の好きなことをして暮らしている楽しそうなまちの人たちが多いということを感じました。まちの人は優しくて面白い人でいっぱいで,話しかけると沢山お話ししてくれました。自然が好きな人や,世界一周の旅に出たことがある人など,様々なまちの人たちの話を聞くのがとても楽しかったし,この一週間小中高の学校にお邪魔して,子どもたちが放課後どんな場所が欲しいのか,どんなことをして欲しいかを遊びながら話し合う「居場所づくり」や,自分の進路の話をして,子どもたちに将来の悩みや相談にのってアドバイスをする「センパイ進路トーク」など,自分たちで何をするかを考えて活動をする機会を与えていただいたことによって,より沢山の学びを得ることができました。

➁下川町の共育のココがスゴイ

 下川町は,子どもたちの主体性を大事にしている印象を受けました。私が一週間のインターンで見せていただいた中で一番印象に残っている教育活動は,「議会発表会」という小学校6年生が町長や教育委員長などのまちの議員さんなどの前で,下川町を良くするために考えたアイデアを提案するというものです。自転車でまちを走るツアーを小学生が行う,下川町の名産品のトマトを使ったご当地スイーツを作るなど,それぞれ個性があってとても面白かったです。そのように,自分が「これをしたい」「こうして欲しい」という考えをまちの人に意見として出す機会が沢山あり,子どもたちの自分で考えて行動する力がすくすく育ちそうだと感じました。

③下川町共育インターンのおすすめポイント 

 この下川町のインターンでは,まちの色々な考えを持った人たちと出会うことができてとても刺激になり,子どもたちと関われる機会が沢山あってとても楽しかったです。「居場所づくり」など,インターン生たちで何をするか企画させていただく日もあり,反省点もありますが大きな達成感があり,やって良かったと思っています。沢山のことを学び得ました。これを読んで少しでも興味を持った方は,是非参加してみてください!

<柳本そら>

➀1週間の学びと気づき

1週間下川町にいて気付いたことは、町民同士の距離が近いことと、学校と地域が強く結びついていることです。最初は下川町の教育現場を見ようという目的でこの町に来ましたが、一週間の中でお店やご飯屋さんに行って町民の方とお話しする機会や、町民の方同士でお話している様子を見る機会が何度もありました。下川町の教育現場を実際に見たことの学びはもちろんですが、この町があたたかいと知ったことが自分自身の気づきです。学校教育としては、今まで見てきた現場のどこよりも地域が関わっているという印象を受けました。そして、総合的な学習の時間の題材にとても熱心に取り組んでいると感じました。地域の方も子どもに関する興味を持っていて地域の大人たちが子供の成長を共に見守って育てていること、先生方も地域の方を信頼して任せていることを知ることができました。地域と学校教育のつながりが求められる中で、とても先進的で温かい環境づくりがされていると感じました。

➁下川町の共育のココがスゴイ

地域と学校が強く結びついていて、下川町を丸ごと教材として生かしていることです。学校教育の中に自然と下川町の自然や地域の大人が入って実際に子どもたちの力になっているというところがとても素敵だと思います。下川町の農業でも産業でも、その人の生活そのものやその人自体が個性豊かにあふれていて、その大人に出会うことで子どもたちがとても豊かに育つ環境が整っていると感じました。小さな町だからこそできる取り組みであり、小規模だからと言ってどこの町でもできるわけではないので本当に貴重な取り組みだと思います。

③下川町共育インターンのおすすめポイント

 下川町の教育を知ることができるだけでなく、豊かな自然と町の人と出会えることです。まず下川町での教育のカリキュラムは、知識としてどこの現場でも必ず活きるものだと感じました。現場での居場所づくりや実際の授業の時間をいただく機会まであるのは本当にあり得ないことなので、大きな学びになります。そして、初めてこの町に来る人は、町と森のかかわりの深さと地域ぐるみのあたたかさにきっと驚き感動すると思いますし、何度も来ていて町を知っている人でもいままで知らなかった視点を持つことができると思います。特に町の人に出会ってお話できることは当たり前ではないので、下川で会う人は出会えてよかったと思う人ばかりだと思います。自然の大きさと人のあたたかさに触れ、自分が欲しいと思う知識や経験も存分に得て、下川町が好きになる一週間だと思います。


以上、インターンシップ生による体験日記でした。